「旅行が好きだから続けられるんでしょう」といわれるけれど

久しぶりのブログを再開することにしました。

前回の記事から気づけば数年。

その間も旅をすることはやめませんでした。

むしろ以前とかわらず、あるいは以前以上に移動しながら働く日々を送っていました。

再開するなら何を書こうか。

そう考えた時に、最初に思い浮かんだのは旅の事でした。

仕事の話をすると、

「旅行が好きだから続けられるんでしょうね」

そのたびに少し返事に困ります。

もちろん旅が嫌いではありません。

長年仕事として移動を繰り返していると「好き」という言葉だけでは説明するのは少し違う気がしています。

旅先ではやることがあります。

考えることがあります。

予定通りにいかないこともあります。

気を遣うこともあります。

何日も家を空けることもあります。

遠方へ向かう移動中、「また行くの?」と驚かれることもあります。

でもその一番の大変さは移動ではありません。

人との感覚の違いです。

お客様にとって当然の希望でも、こちらにとっては簡単に実現できないことがあります。

反対に、こちらが当たり前だと思っていることが全く伝わらないこともあります。

その間に立って調整するのが仕事なのですが

時々疲れてしまいます・・・。

わがままなのか、希望なのか。

その境界線は人によって違います。

そして、その答えを探しながら、その場その場で対応していくことに疲れる日もあります。

旅をしているというより、人と向き合う仕事をしているのだと思うことがあります。

だから仕事としての旅は、純粋に楽しむだけのものではありません。

それでも、この仕事を続けています。

なぜだろうと考えることがあります。

もしかすると少しだけ優越感があるのかもしれません。

人が一生に一度行くか行かないかというところに何度も行くこともあります。

長期間家を空けることもあります。

たくさんの景色を見て、たくさんの土地を訪れた。

そんな経験は、立派な話でもなく、表彰されることも、それが何になるということでもないけれど

どこかで自分の支えになっています。

そしてそんな私が不思議に思うことがあります。

プライベートで’気心の知れた人と出かけると、どこへ行っても楽しいのです。

それが初めての場所でも、何度も訪れた場所でも変わりません。

見慣れた景色のはずなのに違って見えます。

同じ道を歩ていても空気が違います。

何気ない食事でも特別に感じます。

まるで景色のほうが変わったように思えるのですが、実際に変わっているのはいっしょにいる相手なのだと思います。

思い出というのは場所が作るものではなく、人が作るものなのかもしれません。

仕事では目の前の事で精一杯です。

予定を確認し、連絡を取り、問題が起きれば対応する。

その時は景色を眺める余裕もありません。

けれど、自分が旅をする側になると気づきます。

どこへ行くかも大切だけれども、それ以上に誰と行くかのほうが大切なのだと。

もちろん行きたい場所はあります。

見たい景色もあります。

でも、旅を仕事にしている私が言うのも不思議ですが、旅の価値は場所だけでは決まらないように思います。

それ以上に一緒に笑える相手がいるだけで、旅はずっと豊かなものになる気がします。

そんなことを思うようになったのは、年齢を重ねてきたからなのか、それとも旅を仕事にしてきたからなのか。

それでも、この仕事を続けています。

好きなのは旅なのか。

移動なのか。

仕事なのか。

それとも人との時間なのか。

自分でもよくわかりません。

ただ一つわかるのは、たくさんの土地を訪れてきた今でも、新しい発見をくれるということです。

それは有名な景色ではなく、人との関わりだったり、自分自身の気持ちだったりします。

長く旅に関わる仕事をしてきたゆえに、その時の何を考え、何を感じているのかも書いていけたらと思っています。

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